竜の姿をみた少女


  竜の姿をみた少女28


「会えたよ。十数年ぶりに、諏訪湖で妻と
会うことができた」
「会えて良かったね。おじいさん。うれし
かったでしょ」
「そりゃあ、うれしかった。ずっと妻に会
いたいと思っていたからね」
おじいさんは、奥さんに会えた時の様子を
話してくれました。



「奥さまも、しらかば湖へみえるのですか」
「いや、妻はこの湖へはこない。妻は、そ
の後この村へ一度もきたことがない。
悲しい思い出のある村へは行きたくないと
いって、一歩もよりつかないのじゃ。
無理もないがのぅ。つらい思いをしたのだ
から」



「そうそう、忘れるところだった。妻に、か
なのことを話したら、妻がかなに会いたいと
いうのじゃ」
「奥さまが、私に?」


                     つづく



童話「竜の姿をみた少女」は、童話「竜神
になった三郎」の続編。


童話「竜神になった三郎」は、みほようこ
の二冊目の童話集「竜神になった三郎」に
収録されています。



    童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」の紹介


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



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