ライオンめざめる


   ライオンめざめる3


何ヶ月か過ぎました。
ある夏の夜のことでした。
「うーん・・・うーん・・・」
どこからか、うなり声が聞こえてきます。
「誰かしら?」
かなは、声のする方へ行ってみました。



すると・・・。
うなり声は、ライオンのロケットが入れて
ある机の方から聞こえてきました。
「まさか・・・?」
そう思ったかなは、居間へもどりました。



「うーん・・・うーん・・・」
しばらくすると、またうなり声が聞こえて
きます。
うなり声が気になったかなは、ライオンの
ロケットを手にのせて、じっとみていまし
た。
「金でできているライオンが、うなるはず
はないし・・・ね」
かなは、そっとつぶやきました。
 

             つづく



童話「ライオンめざめる」は、みほようこ
の四冊目の童話集「ライオンめざめる」に
収録されています。



童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。







おとうさんからもらった誕生日のプレゼント、
ライオンのロケット。
そのロケットには、何千年も前の謎が秘めら
れていた。
表題作ほか、霧ケ峰高原を訪れたときに、
信州諏訪の「風の神様」から聞いた3つのお
話を収録。




http://www.bk1.jp/product/02719469
 

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511