昭和60年代の歌8


阿智川のせせらぎ聴きつつ囲炉裏火に

   釣り来しあまごを汗垂りて焼く



松のことは松に習へと教へしと言ふ

   芭蕉を思ひ庭松を仰ぐ



三十分の歩みの前後に脈を計る

   ことにも馴れて一年過ぎぬ



東京歌会にて中山さんが録音せし

   土屋先生のみ声尊びて聞く