明神さまの姿をみた少女


  明神さまの姿をみた少女4


少女が明神さまの声を聞いてから、
三年の月日がたちました。



からりと晴れた秋のある日。
少女は遠くの高原へ、松虫草の花
をとりにでかけました。
兄は薄紫色の松虫草が大好きでした。
少女はなんとかして、兄のよろこ
ぶ顔がみたかったのです。



少女は細い急な道を、高原めざし
て登っていきました。
まわりの山々は、赤や黄色に紅葉
しはじめていました。



三時間位歩いたでしょうか。
少女はようやく高原のふもとにつ
きました。
夏の間美しく咲いていた高原の花々
は、すっかりかれていました。
そして広い高原はすすきでおおわ
れていました。

            つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081213#p1/



「明神さまの姿をみた少女」は、
みほようこの初めての童話集
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。



童話集「風の神様からのおくりもの」
は、信州諏訪の「風の神様」から聞
いたお話。 







風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




http://www.bk1.jp/product/02056682




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