黄金色のまゆ玉


  黄金色のまゆ玉13


明神さまは、黄金色のまゆ玉を、
とても大切にしています。
愛する奥さんにも、手をふれさせ
ないほど、黄金色のまゆ玉を大切
にしていたのです。



明神さまは、黄金色のまゆ玉を手
にするたびに、「諏訪地方の人々
が、無事でくらせますように。
そして、人々が幸せになれますよ
うに」



「お米やあわ・豆・野菜などがた
くさんとれますように」
「桑がすくすく育ち、よいまゆが
たくさんとれますように」と、祈
りました。



それから三十年がすぎました。
「ねえ、あなた。ぼつぼつ二つ目
のまゆ玉が授かるころね。
今度黄金色のまゆ玉を授かったら、
そのまゆ玉を私にかしてくださら
ない?」
ある日、奥さんがいいました。


              つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090114#p1



信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。



   初めて読んでくださったかたへ


     黄金色のまゆ玉1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090103#p1