平成の歌25


この朝開店セールの店内に

   「ベルリンの壁」入荷の放送が響く



六時間車に揺られ共に来し

   文鳥を少女は優しく労る



小林夫妻の歌碑のみの歌に在りし日の

   労り合へる面影浮ぶ



アスパラの藪を渡れる風いでて

   輝きをりし露も消えたり