2009-07-21 じいじとせみ 童話 じいじとせみ1 暑い夏の昼さがり。 「ぱさっ」 庭の松の木に、何かとまりました。 「みーん、ミーン、ミーン」 とつぜん、せみが鳴き始めました。 「せみか…」 じいじは庭におりて、松の木をみあ げました。 小さなせみが、体中で鳴いています。 今年は梅雨があけてから、いってき も雨が降りません。 朝から太陽がてりつけ、からからで りの日が、もう五十日も続いていま した。 「一雨ほしいなぁ」 木や花に水をかけながら、じいじは つぶやきました。 つづく