女神さまとの約束


   女神さまとの約束4


きがえをすませ、いろりのそばに
すわった女の人をみて、ふくはび
っくりしました。
女神さまのような美しい人だった
からです。



女の人は、やさしい笑みをうかべ
ていました。
「なんて美しい人だろう。
なくなったかあちゃんが、あちら
の国から帰ってきたみたい」
ふくは、心の中でそっとつぶやき
ました。



女の人はぐっすり休み、次の朝に
はすっかり元気になりました。
「お世話になりました。
大切なおかあさんの着物、おかり
していきます」
女の人は何度も礼をいい、屋敷を
あとにしました。


            つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090925#p1



     初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090923#p1



「女神さまとの約束」は、信州の
佐久にある湖・白駒の池に伝わっ
ている話をヒントにして、みほ
ようこが書いた物語。