竜神になった三郎12
「それもそうだな。ほかに何か良
い考えはねえかな」
二人は、会うたびに、三郎を困ら
せようと相談しました。
そんなある日。
「諏訪湖の真ん中あたりに、うず
をまいている深い場所があると、
年寄りから聞いたことがある。
そこは底なしのふちになっている
らしい。
そうだ、三郎をそのうずの中へつ
き落としてしまおう。
そうすれば、いくら泳ぎのうまい
三郎でも、おぼれしぬだろう。
しめしめ、これはよい考えだぞ」
太郎がいいました。
「三郎は魚をとることが大好きだ
しな。魚つりといえば、三郎もけ
いかいしまい。
これはよい考えかもしれんな」
次郎も賛成しました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091217#p1
初めて読んでくださったかたへ
竜神になった三郎1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091207#p1
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
になった三郎」に収録されています。
2004年4月、信州の諏訪大社の
「御柱祭」にあわせ、「鳥影社」か
ら発行されました。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた話。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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今回、「竜神になった三郎」の続編
として、みほようこの五冊目の童話
集「竜の姿をみた少女」が、鳥影社」
から発行されました。
http://www.bk1.jp/product/03220629
小学生のみなさんに、ぜひ読んでい
ただきたいと思います。