井戸で鳴く黄金色のにわとり12
大島城は、たちまち織田軍にとり
かこまれてしまいました。
「みなのもの、矢の先に火をつけ、
城をいよー」
織田の大将・信忠が、大声でさけ
んでいます。
「びゅーん」
「ばしっ」
「びゅーん」
「びゅーん」
「ばしゃ、ばしっ」
織田の兵士たちは、矢の先に火を
つけ、城にむかっていっせいに矢
をはなちました。
火のついた矢が、数千本城にむか
ってとんできます。
城のあちこちから、火の手があが
りました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100121#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100111#p1
「井戸で鳴く黄金色のにわとり」は、
信州の伊那谷にあった「大島城」に
伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いた物語。