ふしぎな鈴55
「どこで会ったのだろうか?」
でも、どこであったのか、先生
には思い出せませんでした。
「前世って、本当にあるのだろ
うか?」
「もし前世があるとすれば、私
とかなは、どんな間柄だったの
だろう。
ぜんぜん知らない人だったのだ
ろうか。
それとも仲のいい兄と妹だった
のだろうか。
仲の良い父と娘だったのだろうか・・・。
いや、おじとめいだったのかもし
れない。
もしかしたら、私とかなは仲のい
い夫婦だったのかもしれない」
古杉先生は、このごろ前世につい
て考えることが多くなっていました。
つづく
前回の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100806#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。