女神さまからのおくりもの


 女神さまからのおくりもの27


「座禅草の花は、小さなお堂の中
で、坊さんが座禅をくんでいるよ
うな花だといわれている」
「よくみると、そんな感じね。
あら、ここには、五つも花が咲い
ている。
坊さんたちが集まって、何か話を
しているみたいね」



「きよちゃん。赤褐色の部分を、
なんというか知っている? 
ぶつえんほうというんだよ」
「ぶつえんほう?」
「そう。仏の炎の苞と書くのだよ」
清太は、地面に「仏炎苞」と書き
ました。



「そして、黄色の部分が花。
座禅草はね、雪が降っても、霜が
おりても、二十数度に体温を保っ
ているんだって。
その体温で、雪をとかして芽をだ
すそうだよ。
座禅草のような植物を、発熱植物
というらしい」


             つづく



    前回の分はこちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101026#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2