黄金色のまゆ玉 6
「そうだ。 今度は湖の向こう側へ先
まわりして待っていたら、どうだろう」
「おお、そうすれば、うまくいくかもし
れないぞ」
青年たちは、湖の向こう側へ先まわりし
て、明神さまを待つことにしました。
でも、明神さまの行き先をつきとめるこ
とはできませんでした。
そんなある日。
「明神さま。このごろ、奥さんの顔をみ
かけないけれど、奥さんは元気かのぅ」
「ああ。元気じゃよ。 妻は用事があっ
て、里へ帰ったのじゃ」
「それにしても、長いのぅ。 奥さん、
どうかしたのかね」
「どうもしないよ。 今に帰ってくるじ
ゃろ」
奥さんのことをたずねると、明神さまは
なぜか困った顔をしました。
つづく
黄金色のまゆ玉 1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130124#p1
黄金色のまゆ玉 2
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130125#p1
黄金色のまゆ玉 3
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130126#p1
黄金色のまゆ玉 4
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130127#p1
黄金色のまゆ玉 5
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20130128#p1