古代出雲の王 大国主命


    いなばの白うさぎ 3


八十神たちのことばを信じたうさぎ
は、早速海につかりました。
ずぶぬれになったうさぎは、よたよ
たしながら山へ登り、そこで寝ころ
んでいました。



ところが・・・。
海の水がかわくにつれ、体中の皮が
ひきつり、びりびりさけました。
うさぎは、ひりひりする痛みにたえ
かね、「痛いよ、痛いよー」と泣い
ています。



そこへ通りかかったのが、大国主命
「うさぎよ、なぜ泣いているのだね」
「わしは、隠岐(おき)の島に住んで
いたうさぎです。 なんとかして本土
へ渡りたいと思い、鰐(わに)をだま
しました」



       つづく