古代出雲の王 大国主命


    いなばの白うさぎ 4


「どうやって、鰐をだましたのじゃ」
「おまえとわしの仲間、どちらが多い
か、比べてみようじゃないか。
あの気多の岬まで、一列に並んでごら
ん。 そうすれば、わしが数を数えて
やるから」
鰐にそういったのです。



鰐(わに)たちはすっかりだまされて、
海の上にずらりと並びました。
びっくりするほどたくさんの鰐でした。



わしは、十・五十・八十・百・二百・・・
三百と数えながら、鰐の背中の上を、
ぴょんぴょん渡っていきました。


       つづく