古事記神話「古事記物語」


  天照大御神須佐之男命 2


遠くから聞こえてくる須佐之男
の足音を聞いた天照大御神は、び
っくりしました。



「弟がここへ来るのは、なにかたく
らみがあるにちがいない。 わが国
をうばおうと思ってやってきたので
はないか」



天照大御神は、急いで髪をとくと、
みずら(男性の束ね髪)に結いなお
しました。



そして、左右の髪には髪飾りを、両方
の腕には勾玉がたくさんついた八尺
(やひろ)の玉飾りを、鎧の背には千
本入れの矢入れを、鎧の胸には五百本
入れの矢入れをつけました。


      つづく