明神さまの姿をみた少女


 明神さまの姿をみた少女 14


「おまえの兄を思う気持は、よく
わかった。 何年か後には、おま
えの兄はきっとよくなるだろう。
いつまでも優しい心を忘れずに生
きていくのじゃよ。



今日ここでわしに会ったことは、
決してだれにもいうではないぞ。
くじゃくちょうの舞のこともな。
では明日また社であおう。 待っ
ているぞー」



こういうと、明神さまは「ぴゅー」
と風になって、いつも住んでおら
れる社の方にむかってとんでいき
ました。


        つづく