守屋山に黄金色の花が咲いた 10
そこには百本…いや千本…ニ千本、
数えきれない位の黄金色の花が咲
いていたのです。
黄金色の花は太陽にあたり、きら
きらと輝いていました。
「なんてきれいな花だろう」
少女は黄金色の花にみとれていま
した。
するとまた声が聞こえました。
「少女よ、長い間、本当によくがん
ばったのー。 目の前の黄金色の花
は、おまえが咲かせた花じゃ。 兄
を思うやさしいしい気持が、この黄
金色の花になったのじゃ。
つづく
「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、
諏訪の童話集「風の神様からのおくり
もの」に収録されています。
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html
2001年8月 鳥影社より発行。