ふしぎな鈴


   小桜姫とふしぎな鈴 6


「ねえ、おとうさま。花はいくつ
咲いているの?」
「ニ百くらいは咲いているだろう」
おとうさんはうれしそうにいいま
した。



姫が七才になった春のある日。
庭の桜が満開になりました。
例年になく、美しい桜でした。
「今年の桜は、みごとじゃのぅ」
おとうさんはごきげんでした。


      つづく