ふしぎな鈴


  小桜姫とふしぎな鈴 18


ところが、ある日、姫がおそれて
いた大きな戦が始まりました。
それは、三年にもわたる、長いき
びしい戦でした。



ひとつきに何度となくくりかえさ
れる夜討ち、朝がけ、やあわせ、き
りあい。
どっとおこるときの声、空をこがす
のろし…。
戦はすざましいものでした。



「一日も早く、戦が終わりますよう
に。どうかみんなが無事であります
ように」
姫は、一族のことを、毎日神様にお
願いしました。


       つづく