ふしぎな鈴


  朝顔エスカレーター 3


「かな、この鈴をいつまでも大切
にするのだよ」
こういうと、おとうさんは靜かに
息をひきとりました。



時間がたつにつれ、おとうさんの
体が、だんだんに冷たくなってい
きました。
「とうちゃん、とうちゃん。目を
あけて。ねえ、とうちゃん、おき
て…」
かなはおとうさんの体にしがみつ
き、体をゆすりました。


       つづく