ふしぎな鈴


 朝顔エスカレーター 4


さっきまで元気でいたおとうさん
が、急になくなってしまうなんて、
かなには信じられませんでした。
「かな、おとうさんのそばで、少
しお休み」
おかあさんにいわれ、かなはおと
うさんのそばで休みました。



かなはおとうさんの大きな手に、自
分の手をそっと重ねました。
すると、おとうさんとすごした六年
間が、なつかしく思い出されました。



おとうさんと沼へおにやんまや銀や
んまをとりにいったこと、庭できあ
げはや黒あげはをとったことが、ま
るで昨日のことのように、なつかし
く思い出されました。


      つづく