朝顔のエスカレーター

[童話]朝顔エスカレーター


朝顔エスカレーター 5


よく見ると、黄金色の鳥が一羽、柱時計の上にとまっ
ています。
見たことがない、黄金色の美しい鳥でした。


「かなさん、私は遠い国からあなたのおとうさんを迎え
にやってきました。これからおとうさんは遠い国へ旅立
ちます。おとうさんは、あちらの国でかなさんやおかあ
さんのことを、ずっと見守っていますからね。では、こ
れから出発します。おかあさんのことを、たのみますよ」


そういうと、黄金色の鳥は、おとうさんを背中にのせて、
どこかへとんでいってしまいました。
それはあっという間の出来事でした。


             つづく