朝顔のエスカレーター

[童話]朝顔エスカレーター


朝顔エスカレーター 6


「黄金色の鳥は、あちらの国っていったけれど、あち
らの国ってどこにあるのかしら」
かなは、「あちらの国」ということばが、気になりました。


次の朝。
かなは、黄金色の鳥がとまっていた柱時計の上を、そ
っとのぞいてみました。
黒い種が一粒のっています。
「何の種かしら」
かなは、その種を白いふうとうに入れ、机の奥にしま
っておきました。


             つづく