ふしぎな鈴


 朝顔エスカレーター  6


まっくらな部屋の中で、柱時計の
上だけが、明るくきらきらと輝い
ています。
よく見ると、黄金色の鳥が、柱時
計の上にとまっています。
見たことのない、美しい鳥でした。



「かなさん、私は遠い国から、あな
たのおとうさんを迎えにきました。
これから、おとうさんは遠い国へ旅
立ちます。おとうさんは、あちらの
国で、かなさんとおかあさんのこと
を、ずっと見守っていますからね。



では、これから出発します。かなさん、
おかあさんのことを、たのみますよ」
そういうと、黄金色の鳥は、おとうさ
んを背中にのせて、どこかへとんでい
ってしまいました。


       つづく