ふしぎな鈴


 朝顔エスカレーター 5


「やさしいとうちゃんだった。私
はとうちゃんが大好き」
かなは、心の中で何度もそうつ
ぶやきました。



おとうさんがなくなった夜のこと
です。
「リーン・リーン・コロンころん」
「リーン・リーン・コロンころん」
誰が鈴をふっているのでしょうか。
どこからか鈴の音が聞こえてきま
した。


      つづく