竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 10


帝が、家の中へ入ってみると、美
しい姫が座っています。
今までみたことのない美しさでした。
帝は、奥へ逃げて行こうとするかぐ
や姫の袖をつかまえ、そばに座らせ
ました。
かぐや姫は、顔を袖で隠しています。



「許しはしないぞ」と帝がいうと、
かぐや姫が、「私は、この国で生ま
れたものではありません。だから、
私を連れて帰るのは難しいでしょう」
といいました。


         つづく