2017-05-21 竹取物語 童話 帝のお召しに応じないかぐや姫 17 「姫。月をみて、物思いにふけっ ているようだが、何か悩み事があ るのかね」 おじいさんが、聞きました。 「月をみると、心細くしみじみした 気持になりますが、何も悩み事は ありません」と。 しばらくして、またおじいさんが 姫の様子を見に行くと、まだ物思 いにふけっているようでした。 「大切な姫よ、何を思い悩んでい るのかね。悩み事は何かな」 「悩み事は、何もありません。た だ、月を見ると、何となく心細くな るだけです」 つづく