竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 18


「姫、もう月をみてはいけません。
姫の様子をみると、何か悩んでい
るようにみえるが」
「私は、月をみないではいられま
せん」
と姫がいいました。



姫は、月が出ると、縁側に座り、た
めいきをついています。月が出て
いない時は、物思いにふけってい
る様子はありません。
姫は、月が出る時刻になると、時
々ためいきをつき、泣いています。


         つづく