竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 19


「まだ姫さまは、悩み事があるよ
うです」
仕えている人たちは心配しました。
でも姫が何を悩んでいるのか、誰
もわかりません。



八月十五日が近づいたある日の夜。
姫は縁側に座り、月をみながらは
げしく泣いています。
人目も気にしないで、はげしく泣
いていました。
「姫、どうした」
おじいさんとおばあさんが、かぐ
や姫に聞きました。


        つづく