竹取物語


帝のお召しに応じないかぐや姫 20


かぐや姫が、泣きながらいいました。
「前々から、私が泣いている訳を話
そうと思いましたが、話すと二人が
悩むと思い、今まで話せませんでし
た。でも、いつまでもだまっている
わけにもいきません。



おもいきってうちあけます。私は、
この世の人ではありません。月の都
の人なのです。それなのに、前世の
因縁により、この世に生まれました。
もうすぐ月の都へ帰る時がきました。


         つづく