竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 24


第三章 石作の皇子と仏の御石の鉢 3


ひろげてみると、次のような歌が。


海山の道に心をつくしはて
ないしのはちの涙ながれき


かぐや姫は、「鉢に光があるかし
ら」と、何度も鉢をみました。
でも、何の光もありません


置く露の光をだにもやどさまし
小倉の山にて何を求めけむ


かぐや姫は、その鉢を、皇子に突
き返しました。


       つづく