女神さまからのおくりもの


   白駒は、誰の馬? 10


「わしも、大好きじゃ。白駒は、
やさしい目をしている。わしは
若い時から、庄屋の家で馬の
世話をしてきた。でも、こんな
利口な馬は、初めてじゃ」
おじいさんは、感心したように
いいました。



白駒が一才になると、きよは白
駒の背に乗り、八ヶ岳のふもと
の高原を走りまわりました。



白駒は、足の速い、人の気持が
よくわかる馬でした。
とくに、きよのいうことは、何でも
わかるようです。
そんな白駒を、きよと吉衛門は、
宝物のように大切にしています。


      つづく