女神さまからのおくりもの


   諏訪からきた少年 1


それから二年がすぎました。
まゆみの実が桃色になった秋の
ある日。
庄屋の家へ、少年がやってきま
した。



「清太。これが、わしの一人娘、
きよじゃ。今、九才」
「きよです。よろしく」
「おらの名は、清太。十二才。
諏訪からきました。おじょうさ
ま、よろしくお願いします」



「清太には、白駒の世話をして
もらおうと思っている」
「清太さんが、白駒の世話をし
くれるのね。やさしそうな人で
よかった。とうちゃんも私も、白
駒が大好き。清太さん、ほかの
馬や牛もよろしくね」
きよが、にっこり笑いながらい
いました。


        つづく