女神さまからのおくりもの


 座禅草が咲いている高原で 16


「そうだってね。おらを、きよちゃん
の家に世話をしてくれたのは、朝
日長者なんだ。佐久の庄屋さまは
いいかただから、あそこへ行って
いろいろ勉強しておいでといわれた」



「そんな縁で、清太さんはわが
家へきてくれたのね。あの家に、
ふくちゃんという女の子がいた
でしょ」
「いたよ。ふくちゃんは、かわい
い少女だった。ふくちゃんはね、
かあちゃんの乳で育ったんだよ」



      つづく