女神さまからのおくりもの


 ゆうすげの花咲く高原で 24


「おれ、なにかきよちゃんの気に
さわるようなことをいったかな」
清太は、心の中でそっとつぶや
きました。



「私は、貧乏でもいい。体の丈夫
な、心の清い、自分の考えをしっ
かり持った人と結婚したい。そりゃ
あ、お金はあったほうがいいけれ
ど、二人で働けば食べていけると
思うの」
「・・・・・」



「私、次郎さんと結婚したくない。
次郎さんがわが家をついでくれ
るなら、私はよそへとついでもい
いと思っている」
清太は、なにもいえず、きよの話
をだまって聞いていました。


       つづく