女神さまからのおくりもの


 ゆうすげの花咲く高原で 32


でも、清太は、自分の気持をきよ
に伝えることができなかったのです。
きよちゃんには、幸せになってほ
しい。
大好きだからこそ、自分は身をひ
くべきだと、清太は思ったのです。
二人は、時のたつのも忘れ、ゆう
すげの花をみていました。



「きよちゃん。家に帰ろう。庄屋さ
まが心配しているといけないから」
「そうね。帰りましょう。今夜は、
ゆうすげの花をみることができて、
うれしかったわ。清太さん、ありが
とう」
「おらこそ、ありがとう」


         つづく