女神さまからのおくりもの


 ゆうすげの花咲く高原で 31


清太は、はっとしました。
でも、清太は、自分の気持をきよ
に伝えることができませんでした。



「清太。おまえは、誰に遠慮をして
いるのだ。吉衛門に遠慮をしてい
るのか。きよが好きなら、好きだよ
といえばよいではないか」
どこからか、また声が聞こえてきま
した。



おらは、世話になっている庄屋さ
まに、遠慮をしているのかもしれ
ない。
心からきよちゃんが好きなら、誰
にも遠慮することなどないのに。
こんな心の声も聞こえてきました。


        つづく