女神さまからのおくりもの


   それぞれの思い 17


でも、心の中では、こうさけんで
いたのです。
「おらは、きよちゃんと結婚でき
るような家に生まれたかった。そ
して、きよちゃんと結婚したかっ
た」と。



「清太。八年間、よく働いてくれ
たね。ありがとう。これは、私の
気持だ。これだけあれば、三ヵ月
くらいはなんとか暮らせるだろう。
その間に、次の仕事をみつけな
さい。清太なら、きっといい仕事
がみつかるだろう」
吉衛門は、清太にお金を渡しま
した。


       つづく