[童話]古事記神話「古事記物語」
木花之佐久夜比売(このはなのさくやひめ)7
その日。
邇邇芸命と木花之佐久夜比売は、結婚しました。
二人は、楽しい時間をすごしました。
次の朝。
邇邇芸命は、反乱をくりかえす国を平定するため、
遠くの国へ旅立っていきました。
二人が一緒にすごしたのは、たった一晩だけだっ
たのです。
しばらくして、邇邇芸命が旅から帰ってきました。
「邇邇芸命さま、お帰りなさい。私のお腹の中に
は、あなたのこどもがおります。もうすぐこども
が生まれます。この子は天の御子さまのこどもで
すので、あなたにだまって生むわけにはいきません」
木花之佐久夜比売は、邇邇芸命にそう伝えました。
つづく