長野ひろかず先生とのであい


平成12年秋。
私は、初めてのこどもむけの本を、どこで出
版していただいたら良いか、迷っていた。 
一冊だけの出版だったら、あんなに迷わなか
ったと思う。




でも・・・、できれば何冊か本を作っていた
だきたいという希望があったので、慎重にな
らざるをえなかった。




絵本にするのか。
それとも、童話集にするのか。




毎日、図書館や本屋へ行き、こどもの本を
一冊一冊手にとり、どんな本を作っていた
だいたら良いか、見本にする本をさがした。 
本の形・装丁・挿絵・文字の大きさなど、
一冊一冊ページをめくって本をみた。 
千冊以上のこどもの本をみたと思う。





素敵な本がいっぱいあった。
しかし・・・、自分の童話に、挿絵を描いてい
ただくとなると、適当な挿絵はなかなかみつか
らなかった。




その時思ったこと、「素晴らしい挿絵はたくさ
んあるけれど、その話とぴったりあいそうな挿
絵を探すことは、とても難しいことだな」と。




どんな雰囲気の挿絵にしていただいたらよいか、
決心がつかないまま、月日はどんどん過ぎてい
った。




その年の暮れ。
一冊の絵本が、私の元に送られてきた。
義弟からだった。
絵本「教祖さま」という絵本。
挿絵は長野ひろかず先生。




その挿絵をみた時「なんて素敵な挿絵だろう」
と思った。 そして、「挿絵は長野先生に描い
ていただこう」と、心に決めた。 




長野先生は百冊以上の絵本を出版しておられる
有名な挿絵画家。 
まわりの人に「長野先生に挿絵を描いていただき
たいと思う」と話したら、「無名のおばあさんの
童話に、長野先生が挿絵など描いてくれるはずは
ない。あきらめなさい」といわれた。




でも・・・私はあきらめきれず、出版社へ長野
先生に挿絵をお願いしていただきたいと話をした。
その話を聞き、社長さんも多分困っただろう。

幸いなことに、長野先生は挿絵を描いてくださる
と約束してくださった。




そして、何ヶ月か後。
素敵な挿絵ができあがった。
出版社でその挿絵をみせていただいた時、「な
んて清らかな素敵な挿絵だろう」と思った。
私は出版社でコピーしてくださった白黒の挿絵
を、本が発行されるまで毎日ながめていた。



義弟から、「教祖さま」という絵本が送られて
こなかったならば、長野ひろかず先生に挿絵を
描いていただくことはなかっただろう。
本当に不思議なご縁で、「風の神様からのおく
りもの」の挿絵を、長野ひろかず先生に描いて
いただきました。



http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html




その後、長野先生には、二冊目の童話集「竜
神になった三郎」にも、素敵な挿絵を描いて
いただきました。



http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html




そして、今、三冊目の童話「ふしぎな鈴」の
挿絵を描いてくださっています。 そろそろ
挿絵が完成すると、出版社から連絡がありまし
た。 どんな挿絵を描いてくださるのか、楽
しみにしています。




何ヶ月か後には、三冊目の童話「ふしぎな鈴」
の本が、鳥影社から発行されます。
「人はなくなっても、その人の魂は永遠に生き
つづけるのだよ」ということを、こどもたちに
知っていただきたいと思い、本を作っていただ
いております。