竜の姿をみた少女

「竜の姿をみた少女」は、みほようこの二冊目の
童話集に収録されている「竜神になった三郎」の
続編。


昨日につづき、「竜の姿をみた少女」を紹介しま
す。 初めてのかたは、1月17日から22日ま
での日記を読んでくださいね。


   「竜の姿をみた少女7」


「わぁー、いいながめ」
かなはおおよろこび。
いくつもの山や里をこえ、ふたりは諏訪湖へむか
ってとんでいきます。



はるかむこうに、諏訪湖がみえてきました。
「かな、もうすぐ諏訪湖へつくぞー」
おじいさんがいいました。
諏訪湖は太陽にあたり、きらっきらっと輝いてい
ます。
「なんて美しい湖だろう」
かなは、心の中でそっとつぶやきました。



「かなー、わたしはあなたに会えるのを、ずっと
待っていたのよぉ。早く、お会いしたいわー」
諏訪湖の方から、三郎の妻のやさしい声が聞こえ
てきました。
かなの目には、諏訪湖のほとりで手をふっている、
着物姿の美しい人がみえました。
「なんて美しい人だろう。あのかたが三郎さまの
奥さまなのね」
「そうじゃ。あれがわしのじまんの妻じゃ。
どうじゃ、美しい人じゃろ。妻は姿が美しいだけ
でなく、心の美しい人なのじゃ」
おじいさんは、そういいました。



目の前には、太陽の光をあび、きらっきらっと輝
いている諏訪湖がみえます。
かなとおじいさんは、諏訪湖をめがけて、ゆっく
りゆっくりおりて行きました。



    「竜神になった三郎」が収録されている
     本は、こちら。


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html




竜神になった三郎 風の神様からのおくりもの (2)

竜神になった三郎 風の神様からのおくりもの (2)