愛犬りゅう「ばいばい、またね」


 愛犬りゅう「ばいばい、またね」18


あーちゃんがぼくのことを「この犬」という時は、
ろくなことがない。
「りゅう、そんなことしないよね?」
「それが、この犬、とんでもないことをするのよ。
この間もね、チューインガムを飲み込んで、大騒
ぎしたんだから・・・」
そういうと、あーちゃんは無理やりぼくからボー
ルをとりあげた。



「おい、何するんだ。りゅうにボールをかえして
やれよ」
こうちゃんも応援してくれた。
「あーちゃん、それぼくのボールだよ。飲み込ん
だりしないから、ボールを返して。ねえ、あーちゃ
ん。ボールを返してよ」
ぼくはあーちゃんにまとわりついて、何度もお願い
した。



「あぶないから、だめったら駄目!!」
ぼくがいくら頼んでも、あーちゃんはボールを返し
てくれなかった。
ぼくはうらめしげにあーちゃんの顔をみた。
あーちゃんがぼくのボールをとりあげたことが、そ
の後大事件になるとは・・・。
その時は、ぼくもあーちゃんも知るよしもなかった。
その後、そのことが原因で、とんでもない事件がお
きてしまった。
とほほ・・・というような、大事件だった。
その事件のことは、次回にお話しよう。

              
                     つづく