女神さまとの約束


    女神さまとの約束29


「とうちゃんは、元気でいるかしら」
「たきたてのあたたかなごはんが食べたいな」
「大好きなりんごも食べたい」
「魚も食べたい」
そう思うと、ふくは家に帰りたくなってしまいました。



秋になり、硫黄岳の木々も、赤や黄色に紅葉しはじめ
ました。
そんなある日。
「白駒、おねがい。私を家につれていって」
「ふくさん、女神さまとの約束を忘れたのですか。約
束をやぶると、大変なことになりますよ」
「大変なことって?」
「女神さまとの約束をやぶると、ふくさんの命はあり
ません。私は、女神さまとの約束をやぶった何人もの
人を知っています。だから、ふくさんには、女神さま
との約束を、ちゃんと守ってほしいのです」


つづく


まだまだ続きます。


   ふくは、女神さまとの約束を守ることが 
   できるでしょうか?


「女神さまとの約束」、いずれ本にしたいと思っていま
す。このつづきは、本ができた時に、公立図書館などで
読んでいただきたいと思います。