ふしぎな鈴「かな生まれる」


ふしぎな鈴「かな生まれる」2


「ホーホケキョ、ホーホケキョ」
四月になると、庭へうぐいすがやってきます。
かなはうぐいすがくるのを、毎日楽しみにして
待っています。



「かっこう、かっこう」
五月末になると、裏の林へかっこうがやってき
ます。かっこうは大きな声で一日中鳴いています。
「もうすぐ夏がくるのだな」
かっこうの声を聞くと、かなはそう思います。



「ピーヒョロロ、ピーヒョロロ」
晴れた日には、とびが良い声で鳴きながら、上
空をまっています。
かなのおとうさんは、小鳥や花が大好きでした。
「かな、きてごらん。まゆみにおなががきてい
るよ」
庭へ小鳥がくると、おとうさんはかなを呼び、
小鳥の名前を教えてくれます。かなは小鳥の名
前や鳴き声を、自然におぼえました。
そして、小鳥たちと大の仲よしになりました。



「ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の童話。
一昨年九月、「鳥影社」から発行されました。



ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)

ふしぎな鈴 風の神様からのおくりもの (3)