昭和60年代の歌4


新年のヒムロの表紙目新しく

   なりて心もあらたまり来る



午近く樹氷のとけし庭松の

   緑清々しく日に輝けり



計り知れぬ人の心に触れて来て

   夜半の嵐に目覚め吾がをり



編機買ひ気負ひて編みし日も遠く

   廊下の隅に置きしままなる