黄金色のまゆ玉


   黄金色のまゆ玉2


「うす暗くて、だれだかわからんわ」
「歩いているのだから、湖へ落ちた
わけでもあるまい」
「まったく、人さわがせな人だのぅ」



「おお、寒い! かぜをひくぞ。
早く家に帰ろう」
そういって、人々は家の中へ入りま
した。



次の朝。
「なんだ、これは・・・?」
「すごい割れ目だね」
湖をみた人々は、びっくり。
湖の氷が割れていたのです。



氷がせりあがり、いくえにもかさ
なりあっています。
大きな山は、こどもの背丈ほどあ
りました。
小さな山でも、三十センチくらい。
湖の上には、でこぼこした長い氷
の山ができていたのです。


            つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090103#p1



信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。