黄金色のまゆ玉3
人々には、大きな竜が、湖をのた
うちまわっているようにみえました。
なんと、その氷の割れ目は、明神
さまが住んでいる神社の近くから、
湖の向こう側までずっと続いてい
ました。
「昨夜、氷の上を歩いていた人は、
明神さまだったのだろうか」
「まさか・・・?」
「真夜中、明神さまはどこへ行っ
たのだろう」
「今夜、そっと明神さまの後をつ
けてみよう」
「おお、それがいい。それがいい」
勇気のある足の早い青年が、何人か
で明神さまの後をつけることにしま
した。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090104#p1
信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。