竜の姿をみた少女5
「とうちゃん。三郎は、なぜ竜に
なってしまったの」
「なぜだろうね。三郎は、長い間
地の国で暮らしていたからだとか、
鹿のきもで作ったもちを千枚も食
べたからだとか、いろいろいわれ
ているが、ほんとうの理由はわか
らないね」
「とうちゃん。竜って、どんな姿
をしているの」
「さあ、どんな姿をしているのだ
ろうね。
大きな角があるとか、たくさんの
うろこがついているとか、美しい
玉を持っているとかいわれている
が、とうちゃんにもわからない。
今夜、竜の絵をみせてあげよう」
おとうさんは、絵でみた竜の話を
してくれました。
その後。
かなとおとうさんは、湖のほとり
で、ときどき竜の話をしました。
おとうさんから竜の話を聞いたかな
は、「しらかば湖に、竜がいると
いいな」と思うようになりました。
つづく
昨日の分は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090607#p1
初めて読んでくださったかたへ
竜の姿をみた少女1
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童話「竜の姿をみた少女」は、童話
「竜神になった三郎」の続編。
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
になった三郎」に収録されています。
童話「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html
童話集「竜神になった三郎」の紹介
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html
http://www.bk1.co.jp/product/2434727