竜の姿をみた少女


  竜の姿をみた少女23


その時、「ぴゅぅー」と、涼しい
風が吹いてきました。
「かな。この風は、だれが吹いて
いるか、知っているかな」
「だれが吹いているの」
「竜が吹いているのじゃ」



「竜が?」
「そう、神様の許しをえて、わし
らが吹いているのじゃ。
風といっても、いろいろな風があ
るね。どんな風があるかな」



「五月、青葉が美しいころに吹く風。
私、この風が大好き」
「その風を、何というか知ってい
るか。薫風というのじゃ」
「薫風?」
「薫る風と書いて、薫風じゃ」


           つづく



    昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090625#p1



    初めて読んでくださったかたへ


    竜の姿をみた少女1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090604#p2




童話「竜の姿をみた少女」は、童話
竜神になった三郎」の続編。



童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
になった三郎」に収録されています。






    童話「竜神になった三郎」


http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html




    童話集「竜神になった三郎」の紹介


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu2.html



     ビーケーワン

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